いろはにほへと
震える指先




「ルーチェが活動休止だって!!!」







何の心の準備も出来ていなかった私に、現実は間接的にも、直接的にも、衝撃的な仕方で降ってきた。


髪を切った翌朝。

いつものように早く登校。

黒板をキレイにして、席に着き、教科書を読んでいた私は、大騒ぎをして教室に入ってきたグループの発している情報に、開いていたページを見失った。


熱く語り合っている女子達の声は聞き取りづらく。それ以上は分からない。


ー休止…ってことは…。


何故、どうして、がぐるぐると頭の中に渦巻く。


ーだって、昨日歌ってたじゃないですか…



大きなテレビで。



あれは、さよならライブだったとでもいうのだろうか。





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