元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~







紅羽、俺と倉片先輩と仲良く!って言っていたな。




それを思い出した途端、俺の中でパズルのピースが全て当てはまった。

紅羽に2回もビンタされた理由が、ようやくわかった。



俺、紅羽の前で堂々とクラスメイトって言ったじゃん。

大切で大事な、彼女のことを―――。



紅羽はどう思ったのだろうか?

俺を軽蔑した?

嫌いだと思った?

―――だから叩かれたんだ。




俺、最低なことしているじゃん。

紅羽に凄く辛い思いさせているじゃん。

・・・最低、最悪。

たった1人の彼女でさえも大切にできない俺が、嫌になる―――。




俺はそっと紅羽の髪をなでた。

スーッと指が通る。





「・・・ごめん、紅羽」




でも大丈夫。

大切な気持ちを再確認出来たから。




俺はもう、

大切な人を失いたくないんだ。








< 232 / 283 >

この作品をシェア

pagetop