元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~








暫くして、電車が走り出す。

時々、花菜&久保田と紅羽&神崎の楽しそうな笑い声が聞こえる。

チサたちも何か話さないと。



「恭真何人家族なの?」

「突然な質問だね」

「お土産とか買うのかなって」

「なるほど、そういうことか。
俺は父親だけだよ。
母親は俺を生んだ後すぐに亡くなった」

「そうなんだ・・・。
きょうだいは?」

「いないよ。
知紗は?」

「知紗も1人っ子。
1人って寂しくない?」



誰かきょうだいでもいたら、夜も嫌じゃなかったのに。




「寂しくはないけど、上がいたら良かったなって思うときはあるよ」

「上かぁ・・・。
お兄ちゃん?お姉ちゃん?」

「兄かな。姉でも良いけど」

「お兄ちゃん良いよねー。
イケメンなお兄ちゃんが良い」

「知紗イケメン好きなのか?」

「イケメンっていうか、白馬の王子様みたいな人に憧れちゃう」

「白馬の王子様?
メルヘンチックなんだな、知紗って」

「お姫様を怪物から助ける王子様だよ?
かっこいいと思わない?」

「・・・俺は怪物の方がかっこいいと思うけどな」

「え?そうなの?」

「その話を聞く限り、王子様はお姫様がさらわれてから気付くんだろ?
そんなもたもたしている王子様より、お姫様を大切に扱う怪物の方が良いと思うけどな」




そうなんだ・・・なるほど。

そういう見方もあるんだなぁ。








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