ラン・エ リーズ
――――……‥‥
「女王様、女王様ー!」
遠くで誰かが
慌ただしく呼んでいる。
呼ばれた女王様であるミニオンヌは、
一切気づいていないようだ。
外に咲いている花を
虫と一緒に眺めている。
「女王様!
ここにおられたのですか。」
ミニオンヌはやっと
後ろの侍女に
気づいた。
ゆっくりと振り向き
ニッコリと
花のような笑みを浮かべた。
口元に指を立てて、
隣に来るように
手招きする。
侍女は
仕方なく
女王の隣に座る。
「ねぇ、マリア見て?
この花の花びらの所。
こんなに小さな花なのに
卵がくっついているのよ。」
なる程、
確かに紫の小さな花びらに
黄色のこれもまた小さな卵がいる。
女王は
淡い金髪の長いお下げを
ユルユルと揺らした。
透き通る程の白い頬を
ほんのり赤くさせ、
侍女のマリアを見つめた。