スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~
オレの右側を歩いて一緒に下駄箱に向かっていた甲斐がニヤニヤとオレを見上げて来たので、こちらも遠慮なくキック。


「ちょっ、イテェよ喜仁!!」


「お前が余計な事言うからだろう。学校出るまで黙ってろよ」


もちろん直ぐ様怒りの声を上げる甲斐だが、ギロッと睨みつけるとシュルシュルと小さくなった。


甲斐はココナッツベージュの髪をスッキリまとめていて、オレとは小学校からずっと同じ学校。


よくスポーツ勝負を挑んで来てはオレに負け悔しがっているが、運動神経は万能ならぬ千能位だから有利なハンデをやったらオレが負ける事も。
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