スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~

★そんな気は無い★ 《Side -Yoshihitoー》

湖柚とデートの約束を取り付けてから、2日後の放課後。


「………オイ喜仁、顔がさっきからスッゲェニヤニヤ緩んでるんだけど、それどうにかなんねぇ?」


「ハッキリ言って気持ち悪いぞ王子様」


甲斐とシュウと一緒に廊下で屯していると、今日もまた余計な事を言われた。


「ウッセェな!黙ってろ甲斐!」


「イッテェ!なんでオレだけ!?」


すかさず持ってた雑誌でパコーーン!と殴りつけると、チョイ涙目で睨んでくる甲斐。


きちんと纏めたココナッツベージュの髪が微妙にクシャクシャになっているが、自業自得なのでほっとこう。
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