現実は小説よりきなり
チャイムが鳴って暫くすると担任の先生が入ってきた。
委員長の号令が響く。
「起立、礼、着席」
皆、気だるそうに動く。
ガタガタと椅子と机の動く音。
私も窓から視線を外すと、委員長の号令に従った。
「今からホームルームを始める。出席を取るぞ」
教壇に出席簿を広げて、名前を呼んでいく担任。
一人一人返事するのを確認して、丸を付ける担任は淡々とそれを進める。
それが終わると、本日の議題を話し出す。
もうすぐ始まる中間テストと、その後にある地域奉仕の話題だ。
うちの学校は地域に密着する意味もあって、草刈りやゴミ拾いなんかの地域行事に参加するのが昔からの慣わしらしい。
今年は学校近くの河川時期の一斉清掃。
所謂草抜き。
第三土曜日の午前中2時間を当てるのだ。
数名のグループを作り、クラスごとに決められた場所の清掃を行う。
梅雨時期の地面の柔らかい時を狙って決められたと先生が説明してる。
邪魔くさい....。
配られたプリントを机に広げてぼんやりと眺める。
なになに?動きやすくて汚れても良い格好で参加。
軍手、鎌などがある人は持参。
汗拭きタオルと日除けの防止、水分補給の為に水筒を持参すると尚良し。
へぇ...読めば読むほど怠いな。
ジャージで良いや、後は麦わらでも被ろう。
っうか、軍手は在っても、普通は鎌なんてないでしょ?
あ...でも、自宅通学の生徒は家にあるかもね。
うちの学校、50%は自宅通学なんだよね。
朝、9時~11時ね...涼しかったら良いなぁ。
教壇に両手を置いて必死に話す担任の声をぼんやりと聞き流す。
来たばっかりなのに、眠いな。
ああ、そう言えば担任に診断書渡さなきゃ。
職員室まで行くの面倒臭いな。
チャイムが鳴ったら、先生が教室を出る前に引き留めよう。
そうすれば、職員室まで行かなくても済むしね。
足の痛い時ぐらいずるしちゃお。