【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


ホテルでチェックインをすませると


18時に迎えにきやすと言って遠山さんも急いで戻られた。



由香里さんと部屋へ荷物を置くと


「植木と三浦が違う車で良かったよ」


「いたら一晩中見はられる」


あははは



笑っていると部屋をノックする音が聞こえ


「いいですかい?ホテル内のみ自由行動にいたしやす」


植木さんが意味ありげに笑い


その瞬間遠山さんから伝わったことがわかって苦笑い。


「その変わり絶対に携帯を手放さないこと。ホテル内から出ない事、1人で行動しない事。大丈夫でごぜぇやすね?」


「もちろんです」


由香里さんと返事をした。


「結衣さん、知らない人にはついて行ってはいけませんよ」


「子どもじゃないから大丈夫ですよ」


「それが女性や子供、お年寄りであろうともです。助けを求められてもです」


「わかりました」


返事をしながらちょっとした緊張感が芽生えた。


男の人だけが危険なわけじゃない。


聞いておいて良かったとホッと息をつくと


「植木、言っておいて良かったみたい」


「そうでごぜぇやしょ」


植木さんは笑い三浦さんは私を目で叱るように見つめるから


何度もうんうんって頷いたら少し微笑んでくれた。




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