【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


「着物に着替える前に温泉入ろうか」


「そうしましょう」

私がスマホを取りだし


三浦さんに温泉に入ってきます。


メールをすると見ていた由香里さんが吹き出し

「結衣は偉い偉い」


「だってさっきの目を見た?まったく結衣さんは…って顔だったよね?」


「私も結衣に言ってくれて良かったと本気で思った」




温泉に入る仕度をしながら物騒な話し。


呼び出す為にお金をもらい駒になる人がいるそうだ。


その人たちには知り合いを呼んできてとか何とか言うんだろうけど


呼び出された先に待っているのは私たちにとっては恐怖しかない。


温泉浴場までのエレベーターに乗るときも歩いている時も


きょろきょろと警戒している私に


「結衣、結衣、あんたそれ不審者だから」


「だって怖いじゃない」


「いつもそのぐらい警戒していてくれるといいんだけどね」


由香里さんはさっささと暖簾を潜り入っていった。






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