俺、お前以外は愛せないから ~私とアイツの仮面舞踏会~

頭が真っ白になった。





｢ねえ、すみれちゃん｣





白石洸は、グッと私に近づくと、怪しい微笑みを浮かべた。





｢俺と付き合おうよ。俺、許嫁もいないし、爽よりもらくだよ?｣





白石洸と付き合う……？





だんだん、頭のもやが消えていった。





｢……それはできませんわ｣





私は正面から、白石洸を睨んだ。





｢諦めたくありませんの。それに、ライバルなんて、初めから無数にいるものですわ｣





ただ、一歩リードしているライバルがいるからなに？





わたしは、諦めない。





この気持ちを知ってしまったからには、諦められない。





｢……ふふっ、やっぱ、面白い子だわ、すみれちゃん｣





は？