初恋だって…いいじゃない!―番外編―
「か、和也くん!? どこから入ってきたの?」
「裏口。ちょうど表で光太と会ったから」
和也は制服姿だった。いつも見ているのに、会うたびにドキドキしてしまう。
「これからショーアップなんだ。早めの夕飯食べてから行こうと思って……。おまえ、そんなに温泉行きたいのか?」
「え? それは……そういうわけじゃないって言うか……なんて言うか」
和也と一緒に温泉に入るシーンが頭に浮かび、歩美はしどろもどろになる。
「歩美はボーっとしてるから、すっ転ぶなよ。さすがに女湯までは助けにいけないからな。それとも、昔みたいに一緒に男湯に入るか?」
和也の言葉に雪絵は驚いた声を上げる。
「えっ? 歩美って、高千穂さんと一緒に温泉入ったことあるの?」
「あ、あるけど……でも、十年以上前のことだってば!」
歩美が必死になって言うと、
「七歳のときだっけ? まあ、今もあんまり変わらないけどな。――あ、光太、俺もおまえたちと一緒の賄いでいいぞ」
和也は笑いながらさらりと流し、厨房の光太に夕食をオーダーし始める。
(なな……さい……。わたしって、和也くんにとって今も小一?)
呆然とする歩美の肩を、雪絵がトントンと叩いた。
「とりあえず、妹キープにしといたほうがいいかも……ガンバレ、歩美」
「雪絵ちゃん……」
それって励ましになってない気がする――歩美は心の中でそんな言葉を付け足した。
~fin~
「裏口。ちょうど表で光太と会ったから」
和也は制服姿だった。いつも見ているのに、会うたびにドキドキしてしまう。
「これからショーアップなんだ。早めの夕飯食べてから行こうと思って……。おまえ、そんなに温泉行きたいのか?」
「え? それは……そういうわけじゃないって言うか……なんて言うか」
和也と一緒に温泉に入るシーンが頭に浮かび、歩美はしどろもどろになる。
「歩美はボーっとしてるから、すっ転ぶなよ。さすがに女湯までは助けにいけないからな。それとも、昔みたいに一緒に男湯に入るか?」
和也の言葉に雪絵は驚いた声を上げる。
「えっ? 歩美って、高千穂さんと一緒に温泉入ったことあるの?」
「あ、あるけど……でも、十年以上前のことだってば!」
歩美が必死になって言うと、
「七歳のときだっけ? まあ、今もあんまり変わらないけどな。――あ、光太、俺もおまえたちと一緒の賄いでいいぞ」
和也は笑いながらさらりと流し、厨房の光太に夕食をオーダーし始める。
(なな……さい……。わたしって、和也くんにとって今も小一?)
呆然とする歩美の肩を、雪絵がトントンと叩いた。
「とりあえず、妹キープにしといたほうがいいかも……ガンバレ、歩美」
「雪絵ちゃん……」
それって励ましになってない気がする――歩美は心の中でそんな言葉を付け足した。
~fin~
