愛しき日々へ



「僕は君のお母さんの兄だよ。
絢香は連れ子だったから義理になっちゃうけど。」

母さんの義理の兄…?

そんなこと母さんからは一度も聞いたことない。

「絢香は父さんの再婚相手の連れ子で、絢香のお母さんが亡くなる19歳の時まで一緒に暮らしてたんだ。
けど、お母さんが亡くなってすぐに絢香はある人物の元で暮らすようになって21歳の時にその人の元を出て行って今までずっと音信不通だったんだよ。
やっと居場所を見つけて行けば絢香はもう…。」

笹木さんの話に頭が混乱する。

なんで…母さんは。

いや、母さんが21歳って時は俺が生むぐらいの年齢なのか?

もしかして……

「砂羽君、君には悪いと思ったけどDNA鑑定をさせてもらった。」

DNA鑑定。

それは何の意味があるのだろう。

不安と困惑で手が震える。

笹木さんに出された書類を受け取り中を開くとそこには知らない名前とこう書かれていた。



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