本当の私と恋
数分だろうか…話す声は聞こえなくなり、その変わり会社で聞こえてはいけない声というか音というか…
 “ぴちゃ…ぴちゃ…”


私は、ドアの前から動くことができなくなっていた…
どうしよう…


まず、中に誰がいるのだろうか…


私の不安をよそに中からまた話声が聞こえてきた。
今度はしっかりと聞いてみようと、耳を傾けていた私。


「もう…美咲が帰ってきちゃう…」

「高梨さんか…でももう少し。
 お前が俺に嫉妬させるのが悪い。
 あいつの誘いは全部断れ。
 いいな。
 残業とでも言っておけ。
 俺からの直接の命令だってな。」


「でも…」


「でもじゃない。
 おしおきが必要みたいだね。
 あいつに美和を誘うことができないくらいの仕事を渡してやれば解決できるか?」


「もう…」


中から聞こえてくる内容、声…たぶん、美和と桐生部長だと思う。

会話が途切れたころを見計らって、私はドアをノックした。
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