異世界で不老不死に転生したのに余命宣告されました


 フェランドがニコニコ笑いながらオレの背中を叩いた。

「シーナ、よろしく頼むぜ」
「はい、頑張ります」
「今回、シャスは守らなくてもいいからな」
「シャスがいよいよ危険な目に遭わない限り大丈夫です」

 絶対命令が働いたらオレの意思ではどうにもならないので正直に答えたら、後ろからシャスが肩を叩いた。

「シーナ、フェランドさんの言うことにいちいちまじめに答えなくていいから」
「あれ? 冗談だったの?」
「もう少し人の心理を学べ。それよりいい加減にしないと……」

 シャスの言葉を遮って班長の怒号が飛ぶ。

「おまえら、作戦に集中しろ!」

 シャスの言いかけたことが痛いほどわかった。

 ガリウス班長から最終確認がとれたら、すぐに作戦開始だ。扉を壊さなければならないので、オレはリズに頼んだ。

「リズ、リミッターの解除頼む」
「いいわ。リミッター解除命令。パスコード88946」


 マスターの命令受理。
 パスコード承認。
 筋力リミッター、ロック解除。
 痛覚センサ停止。


 視界の隅にフルパワー制限時間が点灯する。すぐに動けるように全身にエネルギーを巡らせたとき、班長から合図が出た。

「シーナ、突入からロボット確保まではできるだけ短時間で行え。反撃の隙を与えるな」
「了解しました」

 反撃の隙を与えたら、人質だけでなくフェランドたち捜査員の身も危険にさらされる。そしてまたオレは絶対命令に操られることになるだろう。
 それは自分の寿命を縮めることになるので、気を引き締めていくぜ!


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