コドモラシイホホエミ〜契約〜 短編
雨が止むとき
「…なぜ笑っているの?」

目の前の少女は笑っていた。
艶やかな唇を三日月の形にして。
こぼれそうに大きな瞳は目尻を下げている。
…ただ頬には雨が降ったようだ。


彼女は言った。
「…1週間は泣けないの。笑って過ごすの。お父さんとお母さんが天国に行くまでは。」
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