28才の初恋
 それで就職してからも、ほとんど女性と接することも無く、今年になってウチの課に転勤。私も小島も大樹クンによく話しかけていたが、最初はどうやって付き合えば良いのか対処にも困っていたそうな。

 まさか……この外見で。
 意外だ、意外ではあるが……一つ言いたいことがある。

――神様!ありがとう!!!

 これってさ、上手く行けば……私が大樹クンの初めての女になれるってことだよね?
 ヤバい、ヤバいくらいにテンションが上がっているのが分かる。

――だが、慎重に行かないと。

 経験が無いということは……こちらから迫り過ぎたら引かれる可能性がある……って、今まで迫ってしまったじゃないか!
 どうしよう?事前にこの情報を知っていればもっと上手く迫ったのに!

 と、とにかく。これからだ、これからが大事だぞ!!
< 316 / 518 >

この作品をシェア

pagetop