28才の初恋

7-2

 心配してもしきれぬまま、大樹クンとの関係も修復できぬまま。
 あっという間に日付は社員旅行となってしまった。

――まだ心の準備が……!

 などと思ってみるが、内心はやっと大樹クンと話すチャンスがある、と浮き立つ気持ちも半分を占めていたりする。

 集合場所では既にほとんどの社員が集まっており、口々に「今年は温泉かー」とか「たまには豪華な場所にも行ってみたいよな」など、すっかり行楽モードの会話を楽しんでいたりしているのだけど……一つ、私にもの凄い不安要素が。

――大樹クンが……まだ、来ていない。

 集合時間は電車が出発する三十分前にしていた。
 多少、誰かが遅れても大丈夫なように、という配慮からだ。
 しかし、集合時間を五分過ぎても……まだ、大樹クンが来ない。
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