君と星空の彼方
廊下へと出ると、大きいため息を1つ吐く。

「どうしたんですか、何かそんな疲れることでもしましたでしょうか?」

ムルが口角の端を少し上げて嫌味っぽく言ってくる。

あ、あんたねぇ…!

わざとだろ、ムルめ…

イケメンなのがムカつく。この腹黒イケメンめ。てゆうか腹黒イケメンってなんかかっこいいな、響きが…さらにムカついてきた…

「ため息ぐらい吐くのは自由でしょっ!


ほら、早くムルも仕事しろー!私を案内するんでしょ!」



強気にムルへと言ってみる。



「はい、分かりました。

案内しますね」


けどムルは涼しい顔で何にも思ってないって感じのそぶりを見せる。

やっぱ気に入らない、こいつ。腹黒いけ…ダメだ、これじゃあちょっとカッコよくなってしまうんだ。

腹黒でいいや、もう。腹黒男だ。


「全部口に出ていますよ」

ムルが少し笑いながら私を見る。



でも……目が笑ってないよ!全く!冷ややかな目を私に向けてるだけだよ!



「な、なんのことかな?はらぐ…ムル?」


「今腹黒男と言いそうになったでしょう」


「いやいや!何かの間違いでは?」



ニコニコの笑顔で返すけど、もちろんムルも負けない。

周りから見れば笑顔で口喧嘩をしてるという、異風な光景にしか見えないだろう。

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