気づけばキミと恋に落ちて
たわいもない話をして。どうして、チャンピオンの店長をやっているのか、とか。


わたしがどこで勤めているのか、とか。


そういう話。次の日、拓篤が朝から仕事に行くということもあって、ほんの少しの時間だったけど楽しくて。


相変わらず、オレ様な口調だけど、優しい一面もあって。


帰りも家まで送ってくれて、拓篤は駅方向へ歩いて行く。


やっぱり拓篤の家は、わたしの近所ではなくて、わざわざ送ってくれてたんだってことを、再確認した。


ボーッとしながら昨日のことを思い出していると、気付けば朝の七時になるところだった。


〝ピンポーン〟


チャイムが鳴り、自然と溜め息が出る。


きっと…ううん、ゼッタイ陽ちゃんだ。


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