鬼上司と私のヒミツの関係

森本を連れてきたのは行きつけの小料理屋『まつや』。

店内はカウンター八席にテーブルが二席。
比較的カウンター席はサラリーマンが多い。

女将が毎日手作りしているおばんざいが数種類カウンターに並ぶ。

俺は高級フレンチとか畏まった空間は息が詰まる。
アットホームな雰囲気の店の方が落ち着いて食事も出来る。

若い子にはどうなんだろう?と思ったが、森本の反応を見る限りでは大丈夫だったんだろう。


「うわぁ、美味しそう」

テーブルに並べられた料理を前にして森本が嬉しそうに声をあげる。

前菜の三種盛り、揚げ出し豆腐のそぼろあんかけ、銀鱈の煮つけ、蓮根のはさみ揚げ、出汁巻き卵。

好き嫌いは特にないとのことだったので、女将におすすめのメニューを適当に見繕ってもらった。


一応、酒は飲むのかと聞いてみたら、『あまり強くないので、ご迷惑を掛けるかも知れないから遠慮しておきます』という答えが返ってきた。


俺的には車で来てなかったら日本酒でも飲みたいところだけどな。

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