放課後は図書室で甘い時間を


日向は満面の笑みだった。


「………良かった…。


…………俺も大好き。」


また、心を通じ合わせられる時がくるなんて。


………いつだって言うよ。


“好きだよ”“愛してるよ”って。


すると、日向は私の瞳を見つめながら言った。





「………俺と、ずっと一緒にいてくれる?」





そう言った日向の手には、小さな箱が。

ゆっくりと開けられた箱のなかには、2つの指輪が入っていた。


嘘……これって…。
………結婚………。


こんなの、答えなんか決まってるじゃん。


嬉し涙が一筋頬を伝う。


「………はい。」


笑顔で私はこたえた。

瞬間日向は私をぎゅっと抱き締めた。


「…さくらっ……ほんとごめん…。
…悲しませて……待たせてごめん…。」


……大丈夫だよ。

日向を信じてずっと待ってたんだから。
……日向だから、私はここまで待ってられたの。


いろんな人に告白されても、私の気持ちは揺らがなかった。




それくらい、大好きで仕方がなかったの。




思い出の場所で、口付けを交わす私たち。


思い出の場所で、誓いのキスを交わす私たち。


再び気持ちを通じ合わせた後のキスはとても心地よかった。


何度も、何度も私たちは気持ちを確かめあった。







「………愛してる。」


「ふふっ……私も。」







明るい太陽に照される中、私たちの腕には指輪とリーフのブレスレットがキラキラと輝いた。







―――――………





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