放課後は図書室で甘い時間を


「そっか。…桜ってさ、その…なんつーの…えっと…好きな人とかさ、いねぇの?」

「え?!…いや、いるって言うか、それ以前に私、恋愛感情が分からなくて…。」

「マジでいってんの?!」


小さく頷く私を見て、楓君はなぜか肩の力を抜く。

…ホッと…してる…?なんで…?



「…俺、桜は榎本先生が好きなんだって思ってたから、さ。」

「え?!…え?!ど、どうして?!」

「いや。何か…榎本先生の事見るたびに桜、目で追ってるから。」



目で…追ってる…?
なに…私…そんなの自覚したことなかった…。



「…好きじゃないんなら良いけどさ。
んでも、俺、あいつ好きじゃねぇわ。」

「どうして?」

「平等で良い教師だと俺は思うよ。
…けど、なんつーかな…媚売ってるって言ったらおかしいけど。

……ある人だけには、より優しさに磨きがかかってるっつーか…。

何かわかんねぇけど、好きじゃねぇんだわ。」



…ある人って、誰…?

でも、どうしてだろ…。
楓君の意見を私は受け入れられない…。

否定…したくなる…。
こんなこと思うのはおかしいと思う…。

だけど…



「…先生は、優しいよ…。」



ダメだ…止めらんない…。



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