夏にふく春風
「お、希良!…と、千春ちゃ~ん♡」
「おぉ、拓真!」
どうにかこうにか授業にギリギリ間に合った。
俺の隣の席に座っている幼なじみ拓真は手を繋いで走ってきた俺と千春を見てヒューヒュー♡と冷やかしてきた。
「ふぅ、ギリギリ間に合ったね。じゃあ、私、席に戻るから。」
そう言って千春は少し離れた席に戻った。
「ヒューヒュー♡暑いね、おふたりさん!」
「うっ…うっせ!!///」
いつまでも冷やかしてくるしつこい幼なじみ、五十嵐拓真。
かわいい顔してるし、愛想がいいけど女を遊んでは捨ててばかりいる。
だからたまに…あ、ほら今日も。
「拓真っ!」
「んん?あ、愛じゃん。」
ショートボブの似合うかわいい他校の女子。
このこも拓真に遊ばれたらしい。
いつも、こんな感じで遊ばれた女の子が学校まで来て拓真を殴って帰る。
よく拓真も懲りないなと正直あきれてる。
「拓真のこと諦めきれない!」
「えぇ~?なんで?」
首をかしげて目をぱちくりさせる拓真。
腹立つなぁ。
愛ちゃん、だっけ?
こいつをコテンパンに殴ってしまえ!
「私っ、本気でっ、拓真のこと…好きなんだよ、、、」
おーお、泣き出した( ̄∇ ̄)
「俺さぁ、束縛されたくないわけ。わかんない?」
「束縛なんてしないからっ」
「あーあ、しつこいなぁ。帰ってよ。」
そろそろかな。
いつもはここらへんで殴られるはず。
「…私、まだ好きだから。」
うん、殴られ…って、えぇ?!
愛とかいう女の子は涙を拭いながら教室をあとにした。
今日は全く殴られなかった!!
嘘だろ?!
「へぇ、お前が殴られないなんてことがあるなんてな…」
「まぁ、その代わりにクラスの女子からの視線が痛いけどな。(泣)」
確かに視線が痛い。
女子が汚いものを見るような視線を拓真におくっている。
もちろん、千春も含めて。
こういう時、女子の団結力は心底恐ろしいと思う。
「おーい、席つけー。」
キーンコーンカーンコーン…
予鈴と共に授業が始まる。
不思議だな。
千春のことは忘れてたのに、拓真のことは鮮明に覚えてるなんて。
俺、どうしたんだ?
「希良君、一緒に帰ろ。」
放課後、教科書を通学鞄につめていると千春が近づいてそう言った。
「あぁ。」
「どうしたの、そんなに暗い顔して。」
「あ?俺、暗い顔してたか?」
そんなつもりはなかったのだが…
「うん。一緒に帰るの、いや?」
「ギャッッ!!」
ま、まぶしい!!
なんだ、その上目遣い!
かわいすぎやしねぇか?!
「いやなわけあるか。ほら、帰んぞ。」
「うん。」
子供のように無邪気な笑顔を向ける千春。
そんな表情もできんのか。
「んで、千春。お前、長崎からこっちに来てるけど、どこに帰るんだ?」
どっかの下宿か?
と聞いてみると、今日一番驚く答えが返ってきた。
「何言ってるの?私、希良君の家に下宿させてもらってるじゃない。」
「は…はぁぁぁぁぁぁぁ??!!」
「おぉ、拓真!」
どうにかこうにか授業にギリギリ間に合った。
俺の隣の席に座っている幼なじみ拓真は手を繋いで走ってきた俺と千春を見てヒューヒュー♡と冷やかしてきた。
「ふぅ、ギリギリ間に合ったね。じゃあ、私、席に戻るから。」
そう言って千春は少し離れた席に戻った。
「ヒューヒュー♡暑いね、おふたりさん!」
「うっ…うっせ!!///」
いつまでも冷やかしてくるしつこい幼なじみ、五十嵐拓真。
かわいい顔してるし、愛想がいいけど女を遊んでは捨ててばかりいる。
だからたまに…あ、ほら今日も。
「拓真っ!」
「んん?あ、愛じゃん。」
ショートボブの似合うかわいい他校の女子。
このこも拓真に遊ばれたらしい。
いつも、こんな感じで遊ばれた女の子が学校まで来て拓真を殴って帰る。
よく拓真も懲りないなと正直あきれてる。
「拓真のこと諦めきれない!」
「えぇ~?なんで?」
首をかしげて目をぱちくりさせる拓真。
腹立つなぁ。
愛ちゃん、だっけ?
こいつをコテンパンに殴ってしまえ!
「私っ、本気でっ、拓真のこと…好きなんだよ、、、」
おーお、泣き出した( ̄∇ ̄)
「俺さぁ、束縛されたくないわけ。わかんない?」
「束縛なんてしないからっ」
「あーあ、しつこいなぁ。帰ってよ。」
そろそろかな。
いつもはここらへんで殴られるはず。
「…私、まだ好きだから。」
うん、殴られ…って、えぇ?!
愛とかいう女の子は涙を拭いながら教室をあとにした。
今日は全く殴られなかった!!
嘘だろ?!
「へぇ、お前が殴られないなんてことがあるなんてな…」
「まぁ、その代わりにクラスの女子からの視線が痛いけどな。(泣)」
確かに視線が痛い。
女子が汚いものを見るような視線を拓真におくっている。
もちろん、千春も含めて。
こういう時、女子の団結力は心底恐ろしいと思う。
「おーい、席つけー。」
キーンコーンカーンコーン…
予鈴と共に授業が始まる。
不思議だな。
千春のことは忘れてたのに、拓真のことは鮮明に覚えてるなんて。
俺、どうしたんだ?
「希良君、一緒に帰ろ。」
放課後、教科書を通学鞄につめていると千春が近づいてそう言った。
「あぁ。」
「どうしたの、そんなに暗い顔して。」
「あ?俺、暗い顔してたか?」
そんなつもりはなかったのだが…
「うん。一緒に帰るの、いや?」
「ギャッッ!!」
ま、まぶしい!!
なんだ、その上目遣い!
かわいすぎやしねぇか?!
「いやなわけあるか。ほら、帰んぞ。」
「うん。」
子供のように無邪気な笑顔を向ける千春。
そんな表情もできんのか。
「んで、千春。お前、長崎からこっちに来てるけど、どこに帰るんだ?」
どっかの下宿か?
と聞いてみると、今日一番驚く答えが返ってきた。
「何言ってるの?私、希良君の家に下宿させてもらってるじゃない。」
「は…はぁぁぁぁぁぁぁ??!!」