カッコイイオトコ
腕を押さえて振り返ったお兄さんは、ニヤリと怪しく笑って、ジリジリと私に近づいてきた。

それに合わせたように、他のお兄さんたちも近づいてくる。

思わず後退りすると、どん、と後ろの壁に背中がぶつかった。

道路に転がっていた携帯が、こちらに歩いてくる一人の足に蹴り飛ばされた。



あれ……

あれ……

もしかして……



私、ピンチ?



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