カッコイイオトコ
少年とハルヒコくんを交互に見比べていたら。

「なんだ、聖か!」

少年の後ろからタカさんがやってきて、にこやかに手を振った。

あれ~、タカさんも知りあい?

「こんにちは、聖くん」

ペコリ、とハルヒコくんが頭を下げた。

「こんにちは。お久しぶりです」

少年、聖くんも僅かに微笑んでペコリと頭を下げた。

私はハルヒコくんを見上げて、

「お知り合いですか?」

と聞いた。

「ハイ。彼は……」

「俺の弟だ!」

タカさんが聖くんの肩に手を回し、ガハハ、と笑った。

「……弟!?」


物凄く似てませんが!


目を丸くしてそう心の中で叫ぶと、タカさんはまたガハハ、と笑った。

「あ~、似てねぇって思っただろ、お嬢ちゃん」

「えっ、いや、あの、……はい、少し」

ホントは凄くですが。

私はそう答えた。

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