カッコイイオトコ
「それじゃ!」

私はペコリと頭を下げると、少し足を引きずりながら走り始めた。

「あ、あの!」

呼び止められて、私は心臓をドキンとさせながら振り向く。

「はいっ?」

「待ち合わせ場所は……」

「あっ、そうですよね!」

危ない、危ない、うっかり場所も聞かずに帰るところだったよ。

「小鳥の森公園、知ってますか?」

「あ、はい、知ってます」

ウチのすぐ近所の、ひろ~い公園だ。

「そこの入り口で待ってますね」

「分かりました。それじゃ!」

大きく頷いて、私はまた走り出した。


うわあ~、うわあ~、初めて男の人と約束しちゃった!

早くハルカに報告しなくちゃ!

明日が楽しみだなあ~。


私は顔をニヤけさせながら、ハルカとの待ち合わせ場所に急いだ。




< 17 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop