カッコイイオトコ
「俺もいただいていいですか?」

ナツキくんを見ていたハルヒコくんがそう言う。

えっ!

正直な所、物凄く食べて欲しくないです。

だって……ハルヒコくんのお弁当と比べたら、私のなんて普通過ぎて……。しかもママに手伝ってもらったヤツだし……。

もし「おいしくない」なんて言われたら、きっと立ち直れないし……。

でも食べないで下さい、なんて……言えるわけないよね。

「あの……良かったら、どうぞ……」

苦渋の決断で食べてもらうことにした。

ハルヒコくんの長い指が、私のふつ~の三角サンドイッチに伸びる。

そっと優しく掴み、大きな口元に運んで……ぱくり。

そこまでの動作を、目を見開いて見守る私。

ど、ど、どうですかー!

「おいしいですよ」

「えっ、本当ですか!」

「ハイ」

ハルヒコくん……

嘘でも嬉しいです!

ありがとうございます~!!
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