生徒だけど寮母やります!⁑


会話の流れからして、彼女が市河の母だと判断したライもぺこりと頭を下げる


彼女はそんなライに気づいて「.....一人増えてる?」と首を傾げながらも、ハルの隣に腰をかけた


「麻依ちゃんにお茶を持って来たついでに寄ったから長居はしないけれどね、日向のお友達と少し話してみたかったから」

「日向はどっかいったけどね。それより見てよ母さんー美男子ばっかだよーー」

「ハルちゃんあんまり反応に困ることは言っちゃダメよ。この部屋のお茶は?足りてる?」

「おっけーおっけー。有る有る」


日向のお母さん.....

なんか可愛いなぁ


ブンブンと麦茶のポットを指差す適当な市河姉と良いコンビをかましている

のほほんとしている日向母の癒し効果によって部屋が和やかになると、彼女は「そうそう」と先ほどの話についてはなしだした


「その子、私の同級生の子で、名前はヒカリちゃんだったかヒカルちゃんだったか。そこまで親しくはなかったのだけど、天才的頭脳を持つ有名人だったから。私もその話を聞いて、人生何があるか分からないと思ったわ」


シヅキの言葉に結斗が頷いて相槌を入れる

「確かに。小学生から弁護士になるために頑張って大学まで出たなら、なかなかそこで諦めるのも勇気がいりますね」

「そうよね」


それを聞いたカヅキが

「まぁ諦めたっていうか、夢を変更したって噂だけどね。何に変更したのかは知らないけど」

と肩をすくめた


小学生からの夢

ずっとそれのために勉強してきたけれど、大学を卒業してから変更する.....
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