交換彼氏??

両親にとって信頼を得ることはイイけれど友達を作ることは弱みだった。


だけどどこから伝えられたのか、私が西宮のご令嬢と友達だということを知り、
流石錦の後継者だと言われた。


その時は頭の中が真っ白になるほど
動揺した。


そして、激しい怒りに、ぶつけようのない怒りに震えた。


まるで私たちの関係がそんな…家のためだけだと言われているようで、
途轍もなく悔しかった。



この世界は自分の利益になるものだけを残し他は切り捨てるというとてもストイックな世界。


だからこそ、下手な感情はいらない。




私は昔から感情的に動くことが多くて。



その度によく怒られてばかりいた。


中学の頃も習い事は少なくしてくれてはいたものの学校以外は缶詰状態の日々。

そんな生活に初めは抵抗ばかりしていたものの、運命を受け入れる他なかった。


付いて回る、"錦に生まれた"という一生
背負って行く責任と証。


この身体に巡る血は、
死ぬまでずっと錦のもの。


私がこの家のために動かなければ、家の反対を押し切って夢を追いかける兄や、

自由を求める弟に絶対夢を諦めさせることになる。


私のせいで夢が潰れる…潰される人が
近くにたくさんいる。


そのことを知っているからこそ、私はこの責任から逃れることは出来ない。










いつかは私にも、人を切り捨ててもなにも思わない日が来てしまうのだろうか?


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