特別なお客さん。〜あなたとの距離〜
「お会計、432円でございます。」

商品を袋に入れる間もなく、カードを出される。

「では、カードをお預かり致します。一括払いでよろしいでしょうか。」

「はい。」

「かしこまりました。」

大原さんに見られているようで、なんだか自分の顔が熱い気がする、
それは、さっきの余韻?があるからかもしれないけど。

「クレジットで払うん?」

「うん。」

「へえ〜。」

大原さんが玉川さんに聞く。

そんな素のやりとりを見れてなんだか嬉しくなった。

「恐れ入りますが、こちらにサインをお願い致します。」


いつもより長く大原さんが近くにいてる。
そう思うだけで嬉しい。

今の私の顔、絶対赤い。
ここのパン屋は帽子があってほんとに良かったよ。
そうじゃないと、こんな熱い顔、見られちゃってるもんね??
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