calling
008
思ったことが
言葉になって…出てしまった。

私はホットコーヒーを二つ注いだ。

ベンチに並んで座ったまま
時間が少し経っていた。

ホットサンドイッチも順調に無くなって
コンクリートに囲まれた青い空も綺麗で
風も優しく吹いているくせに

私の心はドキドキしていた。

俊輔さんは大人なんだと思う。
いろんな言葉を発した私に
何も動じず一緒に居てくれた。

答えが欲しいわけじゃないから
それが少し心地よかったけれど
やっぱり心臓が邪魔をする。

ドキドキしていた。

だって答えを欲しがると
この恋は終わってしまう気がして
私は臆病にもなっていた。

恋人のことが好きだからと
知っているけれど…
今は言わないでくださいと…
祈りながらドキドキしていた。

「アイツも同じだったのかも。
…今の俺と…。もしかしたら。」
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