僕らのはなし。①


「男か?」
「はっ?」
私がトリップしていると、隣からそう聞かれた。
よく分からなくて逆にそう聞き返す。


「一緒に行ったのは男なのか?」
「まぁ…男っちゃ男なのか?
それがどうかした??」
「チッ…ムカつくな。」
「何?伊崎くん嫉妬??」
私が何でそんなこと聞くのか分からなくて聞き返すと、舌打ちと共にその言葉が聞こえてきた。

それに続いてからかうように橋本が伊崎にそう言った。

眉間のシワが更に深くなった気がする。

橋本!
これ以上伊崎を茶化さないで!!


何故か遊園地のゲーセンに入って、UFOキャッチャー対決に発展。
橋本は慣れたように柚瑠にぬいぐるみを取ってあげていたんだけど、なかなか伊崎は取れなくて、見かねた橋本が私に自分の取ったのを渡そうとするとはたき落としていた。

負けず嫌いな伊崎が粘りやっと一つ取れた時には、橋本と柚瑠は別のゲームをしに行っていた。

「ほら。」
「ありがとう。」
一生懸命とってくれた何のキャラか分からないぬいぐるみを躊躇いなく不器用に渡してきた伊崎を何か可愛いと思ってしまったのは秘密。


それから絶叫系のジェットコースターやバイキングに乗って、自然と私と伊崎の距離は縮まったらしく、乗り物から降りてくると無意識に手を握ってた事に気づいて慌てて離したり…。
まだまだ普通の恋人らしくはなれない私達だった。






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