僕らのはなし。①


「…でね、花にジュースぶっかけようとしたから間に入って止めて、逆にジュースぶっかけてやった。
まじむかつく。」
放課後、早速アットホームな喫茶店スピカのバイトをしながら、同じバイト先で働いてる幼馴染みの仁科 柚瑠ーニシナ ユズルーに愚痴っていた。

高校入学と同時に柚瑠と始めたこのバイト先、さっき言った通りアットホームなので、お客さんは常連さんが殆どで新規の人はあんまり来ない。

そんなに混まないし。

マスターは良い人で私の事情を聞いた上で、融通をきかせてくれる。
だからこそ、ピアノのレッスンとバイトの両立が出来てるのが大きい。

SJに対してのイライラを吐き出すというか、聞いてもらうのも毎回の事。


「そうなんだ。
相当酷い事するね。
でも、大丈夫??」
「ん?」
「湊がだよ。
花ちゃん?を助けたのは湊らしいけど、いつも湊は自分以外の人間を優先させるから心配。」
「ありがとう。
心配してくれて。
でも、ちょっとスッキリしたの。
ここ最近、大分アイツ等の機嫌窺ってビクビクして。
私らしくなかった。」
「まぁ、それは言えてるけど。
でも、気をつけてね?」
「うん。」
柚瑠は唯一本音を話せる友達なので、話を聞いてもらって何か喉につっかえてるような不快感が消えた気がした。

それから、閉店までバイトして帰った。

本当は未成年は22時までしか働けないんだけど、マスターの計らいで私は閉店の24時まで働かせてもらってる。
本当にありがたい。

家に帰るとママが必ず私が帰宅するまで待っててくれて、温かいご飯を出してくれる。
ご飯を残さず食べ、お風呂に入って少し勉強して夜中の2時頃に寝る。
それが私の日常。

今日もその通りにして眠りについた。



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