詐欺師の恋
空生が行った場所は見当がついてる。



初めて足を踏み入れるその場所に、空生は一体どんな気持ちで居るだろう。



いずれ、耐えられなくなって戻ってくるに違いない。



だって、お前の居場所はここしかないんだから。




絶対に戻ってくる。





もし。




次に戻ってきたその時は。








「…絶対逃がさねぇ」









羽根をもいで、二度と飛べないようにしてやる。
< 40 / 526 >

この作品をシェア

pagetop