海の花は雪・2
「あ〜山形さん、帰って来た〜」

ハル君が明るい笑顔で出迎えてくれた…あ〜和むな〜

「ただいま…何かあった?」

「今から出前を取るんですよ、山形さんどうします?」

ハル君は深谷少年と見ていた出前のメニューを、僕の方に差し出した。

「日本ソバか〜やっぱ、ソバかな〜」

「じゃあ、注文しましょうか」

受話器を手にした高田さんに、僕はメニューを渡した。

「明日の打ち合わせをしませんか〜?」

先に戻っていた先生が、唐突に言った。

「え?ほぼ今日と同じじゃないんですか?」

僕とハル君が、首を傾げた。

「ほら、夏休み最後の日じゃないですか?せっかくですから花火しませんか〜?」

「おぉ…それはいいですね〜大賛成です」

「それは良かった…では食事の後に、先生が車を出してくれるそうなので、皆さんで花火を買いに行きましょうね」

嬉しそうに話す高田さんを見て、胸がチクリとした…

うわ〜ちょっと先生の気持ちが分かる気がしてきた…丸投げしたくもなるよな〜

でも先生がそんな運任せのような、僕の判断にゆだねるかねぇ…あ、やるかルドなら…



…さて帰ったら執筆だ。

ほぼ、陰謀編に必要な材料は出そろった。

どうやら文章の神様は今、僕に微笑んでいるみたいだから、はりきって書きまくる事にしよう…
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