アナザー…
出会い

廃屋の先に…

「ああー!!!また遅刻だぁー!!」

そう言って駆け出す少年。
その時少年の中では世紀末の悲劇の主人公のような状態だ。
なぜなら、今日遅刻してしまうと夏休みのはじめの週が補習という地獄の牢獄に捕らわれてしまう。
大学受験を控えた高校3年生の彼にとってはとても辛いだろう。

「ヤベェー!!」

少年は自席にスライディングをして滑り込んだ。その瞬間…

キーンコーンカーンコーン…

チャイムが鳴ったようだ。
どうやら彼、奥谷遥斗 (おくだに はると)はギリギリ遅刻は免れ、ホッと胸を撫で下ろした。

「なーんだ遅刻しちゃえば良かったのに。」

そう言ってイタズラっぽく笑っているのは彼の幼なじみの一ノ瀬鳴海(いちのせ なるみ)だ。
バカにされた遥斗はムッとして頬を膨らませる。そして反論しようとするが、

「うるせえな…」

と、ぼそりと呟いただけだった。

そこで担任が入ってくる。
遥斗達の会話はそこで切られた。
それからHRをして休み時間。
遥斗と鳴海はあることについて話していた。

「ねえ…それって」

「ああ、俺は調べてみるつもりだ」

二人が話している内容はこうだ。


俺には命の恩人がいるってことは話したよな?

ええ。あの子でしょ?

ああ。そいつさ、3年前から急に連絡が途絶えちゃってて家にも連絡はいかないし、あの事件に関わってるなかもしれないからな…。


「なるほどね。それ、私にも行かせなさいよ」

遥斗はキョトンとする。まさか鳴海がそんなことを言うとは思っていなかったからだ。
彼女は成績優秀で時期生徒会長とまで言われている。もっともオカルトものは信じないし、あまりにも的確な指示をされるので遥斗自身鳴海には受け入れてはもらえないと思っていたのだった。
なぜなら、この事件にはいくつかの異惑付きだったからだ。

「じゃあ明日からやるつもりだから俺の部屋集合な。」

「分かったわ。」

そこで話は終わり、二人は普通に学校を終え、明日の準備にとりかかった。
< 1 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop