sEcrEt lovEr
「絹はこんな苦しい状態でも、俺や貴のこと気にかけてくれるんだな。本当に…」

静かに、でも優しく言葉を紡ぐ。

「本当に… 変わった子だね」

開いた口が塞がらないとはこういうことか。

甲ちゃんの方が十分変わってるんだけど。

酸素マスクさえなかったら、間違いなく突っ込みを入れている。

「でも… ごめんな…」

え… ?

静かにその先を待っていたのに、どんどん頭が下がっていき聞こえるのは寝息だけだった。

寝ていらっしゃる…

こんな時でもペースを崩さないこの人はさすがとしか言いようがない。

毎日仕事で疲れているんだから仕方ないんだけど。

ベッドに顔を伏せて眠る甲ちゃんの髪をそっと撫でてみる。




でも もし神様がいて最後の願いを、わがままを聞いてもらえるなら

これからも貴方の傍にいさせて下さい…
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