奥様のお仕事
「顔 真っ赤だぞ 湯あたりしたら大変だな」


浩一郎の手が私の 両頬を優しく挟み込んだ。


「寒くて真っ赤なのか?
熱くて真っ赤なのか?」


真剣な表情で覗き込むから 心臓の鼓動と一緒にまた
体中が熱くなった。


「知らない」

恥ずかしくて 目をそらす。


「可愛いよ マリン」

浩一郎の こんな真剣な表情見たらたまらなくなる。
このまま 私 目を閉じたら キスしてくれる?


だって今私たち 裸だよ・・・・・・
二人の間にある 壁は 今は何もないから・・・・・


浩一郎が突然 自分の頬を私の頬にくっつけた。


「覚えてないよね・・・・マリンに初めて出会った夜
マリンがあまりに愛おしくてこうしてしまったんだ。
その時 まだマリンは幼くて 俺は自分がおかしくなったかと思った」


おばあさまから 聞いた
私の記憶にない 浩一郎との出会い


「幼い子にこんなに心が奪われるなんて
俺は自分が変態なのかってすごく悩んだんだよね」


浩一郎の顔が静かに離れた。


「あのマリンがこんなに大きくなったんだよな」


胸の鼓動が激しすぎて 私は湯あたりと同時に
浩一郎へののぼせも 併発して 浩一郎の体に倒れ込んだ。
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