奥様のお仕事
おじいちゃんは　わさび入りが誰かの口に入って
悶絶するたび　大喜びで

「お嫁ちゃんがおかしなこと教えるから
大変だよ～～～」

伸二郎はもう三回も食べてる。


冷蔵庫にジュースを取りに行くと
鈴木さんが

「こんなに楽しい食事会は初めてですよ
若奥様のおかげで　何より　大旦那様がすっかり
変わってしまわれて　大旦那様が変わったおかげで
みなさんも変わりましたよ」


「よかった」


「お幸せになってくださいね」



「ありがとう鈴木さん」


「もうどこへも行ってはいけませんよ
みなさんすごく心配したんですから」


「はい　もうどこへも行きません」


和室から笑い声が聞こえた。


「マリン　早く戻って来い」


おじいちゃんの声


「あ　は～～～～い　今行きます～～」


家族っていいな～
私の家族は浩一郎だけじゃない

チーム長谷の一員になれた。


「長谷　マリン　早く来い」



「今行くよ　おじいちゃん　待ってて～～」


笑いの輪の中に　入れる幸せが　最高のプレゼントだよ


浩一郎が笑顔で私を見上げた。


「ありがと」


「ん？」


「浩一郎に会えてよかったよ」


長谷　マリン　無事　長谷家の　嫁になりました。
< 285 / 296 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop