恋愛の神様

ワタクシは徐に服の山を振り返ります。

色とりどりの服。

恐る恐る手にした服は某雑誌で見た服と同じ。
随所にちりばめられたスワロフスキー、縁を彩るレース。
とてもお洒落です。

興味があっても店では試着する勇気もありません。
店員が(身の程知らずが)と内心で笑いを堪えているような気がしてなりませんもの。

しかし、ここでなら試したい放題です。

舞い上がって試着を開始。

その矢先、ワタクシの眼は部屋の壁に付けられたドレッサーにロックオン。

雁首揃えた化粧品に瞳が輝きます。

まるでここはお姫さまの衣裳部屋です。

これはあくまで量と言う意味で、お姫様の衣裳部屋ならもう少し理路整然と片付いているはずですが。

ワタクシのテンションはうなぎ昇りです。

ここなら明日王子様の目を釘付ける衣裳の一つや二つあるはずです。
いや、あってくれないと困ります!






ウェルカム!王子様!

野山小鳥、タダイマから王子様に恥じないお姫様に大変身いたします。


乞うご期待ですよ!


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