恋愛の神様

どうにもこうにも身体の疲れが取れず眠気も拭えず、零於さんに(強制的に)促されて病院へ向かい、下された診断結果は―――


妊娠四カ月―――も後期。

もうすぐ五カ月だそうで。



「ツワリとか無かったのか?」

「…今にして思えば、少し夏バテ気味のアレがそうだったのかもしれませんね。」

「あー…確かに言ってた時あったな…。言ってたけど、フツーに飯食ってたじゃねぇか。」

「こ、個人差ってものがあるんですよ!そーいう零於さんこそ夜な夜な撫で回していてワタクシの身体の変化に気付かないものですか?」

「………着実に蓄えてるなぁ、っと。」

「……………………。」

「……………………。」


アレほど子供を待望していたにも拘らず四カ月もスルーとは。

とんだダメダメ夫婦です。


まぁ、ワタクシ達らしいと言えばらしいですけど。









腕がそっとワタクシを囲って、温かな口付けが降ってきます。


「幸せの卵を身ごもってくれて有難う。青い小鳥さん。」

「コチラこそ。育児期待してますよ。産まれたら温めて育てて下さいネ。旦那様。」


零於さんは「勿論!」とそれはそれは嬉しそうに幸せそうに笑ってくれるのでした。











※※※fin.※※※

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