恋愛の神様
「……何度も言ってますがワタクシ、チィなどという名前ではございません。よもや名前に掠ってもいません。」

「あー?小鳥ちゃんはいつもチィチィ啼いてんだろ。そんで、ちっちぇーし?」

「こ、小鳥ですけどっ、ですけど、小鳥だってるるるぅ~とか啼くかもですよっ!?」


虚しい反論に自爆です。

野山小鳥、次回「るるるるぅ~」と呼ばれたら振り向くことなく逃げ去ることでしょう。
あえて『小さい』への反論はスル―させていただきます。

草賀さんはぷぷっと笑いました。


「チィちゃんすっげーな。俺の記録にタメ張れんのオマエくらいだぜ?尤も俺は無敗記録、オマエ連敗記録だけど。」


トドメ!?

改めて刺しに来ましたか、この男!!


「…………の………」

「の?」

「呪われてしまえぇぇぇぇぇぇ。」


言ってやりました、野山小鳥!

本当に呪われたのか立ち尽くす草賀さんを置き去りに、後はひたすら逃げました。



報復が怖かったので。


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