恋愛の神様
嫌がっている(らしい)野山を無視して、スーツスカートのホックを外す。

パンストにミッチリ詰まった足は―――本人曰くボンレスハムみたいでミットモナイ―――らしいが、男心をそそる。


「ぅぅ……草賀さんがいつにも増してヘンタイさんに見えます。」

「随分な言い草だな。そんな事言いつつ、これっくらいでカンジてるオマエも相当だと思うけどな。」


俺も経験豊富な方だしそれなりにテクニックもあるんだろうけど、やっぱりココは野山の感度の良さを褒め称えるべきだろう。

比べるモンがあるから、断言できるが―――野山の体はかなりイイ。
十人の男がいたら、二割は特異な嗜好だとしても、八割は嵌るぜ?

普段は冴えないOLのくせに。


「ふえっ……草賀しゃん……っ」


馴らして、焦らして、よれよれになりつつある野山を抱えれば、驚いたような声を上げた。

てか、呂律回ってねーし。
ガキか、オマエは。

「んー?どうせチィちゃんもう身体支えてらんねーだろ?だから続きはベッドでたっぷり、な。」


俺はゾクゾクするような余韻に想いを馳せながら、巣穴に餌を持ちかえる獣みたいな気分でジタバタ暴れる小鳥を抱えて寝室へ向かった。


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