Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


「あなたは?
 社会福祉法人での仕事、始まったんでしょ?」
「あ、うん。
 まずは事務を担当することになった。
 慣れたら、子ども達の相手もする」
「そう。
 事務、向いてなさそうだけど、最初はなんでもやってみることが大事だから」
「わかってます。
 OJT担当は優しいし、大丈夫」


そのOJTが大学時代、法学概論の授業で一緒だった匠だった。


嫌われてるんだよね。


“あんたみたいに恵まれて育った人に何がわかるの?
 偽善ぶって、いい気分になりたいだけだろ。
 それって、親があの子達にしたことと同じだよな。
 自分のために都合よく利用する。
 最悪“


言われたことを思い出し、ため息をつきそうになったが、心配はかけたくないので飲み込む。
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