Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「どうした?
ん?」
怜士が言葉を発すると、押し付けられて胸から振動が伝わってくる。
「なんでもない。
大丈夫」
「なんでもなくないでしょ。
言ってごらん」
あなたは親ですか、と言いたくなる。
無言の麗華に怜士はため息をついた。
「言葉が悪かった。
謝る。
あなたの両親に、早くその手の挨拶をしたいと思っていたから、いい機会と思っただけ。
あなたの価値について、本気でそう思っているわけじゃない」
温かみに包まれ、あやすような声に尖った気持ちが丸くなってくる。