Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「ニコラス、面白かったよ。
いじりがいがあるよね」
「ああ、他の二人の秘書に毎日、いじられている。
ムードメーカだ」
「だよねえ」
「料理は?
あなたの好みだった?
中座して残念だった」
「うん。
おいしかったよ。
残念だったね」
怜士が息を吐くように笑った。
「あなたと1回、一緒に食べる機会を減らして残念だったけど。
結果としては、こうやって一晩過ごせたから」
思わず口をつぐむ。
昨晩の怜士が去っていくシーンがよみがえった。
胸のあたりが重くなって、顔が俯き加減になってくる。
ぐいっと顔を上向けさせられた。