Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
計画が動いている中、姿をさらすわけにはいかなかった。
でも見るだけはいいだろう?
心の中で誰かに問いかながら、走り抜ける。
怜士が走っていると、誰かに呼び留められた気がしたが、構っていられなかった。
声をかけた男二人は珍しい物を見たように見送る。
そして顔を見合わせた。
「どう思う?」
「そう思う」
双子の二人はやんちゃに笑いあうと、同じく駆け出した。
怜士は自分も追いかけられているとは知らずに、ひたすら走っていた。
どのくらい前のことか聞かなかったのだから、無駄かもしれないのに。
来校者ならスタンダードなルートを通るはず。
推測だけで走っていた。
その後姿はいつだって間違えようがない。
怜士は見つからない距離で立ち止まった。