Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


体をなぜてくる手をつかんで退けようとするが、力ではかなわない。


のし上がってくる体も重い。


結局、観念して受け入れてしまう。


確かに、怜士の言うとおり、肌を合わせたらすっかり気分は落ち着いていた。


なんか悔しいけど。


背中に腕を回して抱きしめられ、怜士の熱と重量感を感じていると、この男は自分のものだという気になってくる。


今、この世界だけだったら受け入れられるんだけど。


怜士は麗華が額をつけてきたのに、閉じていたまぶたを少し上げてから口元を緩めた。


この時ばかりは甘えてくる。


それでも遠慮深く、慎重に。


野生動物みたいだといつも思う。


嬉しいのだが、今回のこうなった経緯に気持ちは暗くなる。


・・・無理か。
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