Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


チャリティーを趣旨としたパーティーだから、小切手に書く額のために色々な余興が用意されている。


今日、彼が参加しているのも、その協力らしかった。


彼は取り巻く人々に向かって視線を巡らせた。


「女性二人のデュオのために新曲を書きました。
 今日はそのお披露目をさせていただきたいと思います」


彼の巡らせた視線が、怜士と麗華の二人に止まった。


微笑を送ってくる。


「“Amarosso”といいます」


深い愛。


言葉を聞いて、怜士は条件反射のように麗華を見下ろし、髪の毛にくちづけをする。


麗華はそれを受け止めるように、少し見上げる仕草をみせた。
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