Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
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ニコラスはデスクの上に、新聞を何紙も並べていた。
どれも昨日のパーティーの話題が、大きく写真入りで報道されている。
「これなんて、いい感じで撮れてますよね~」
ケビンとフレッドに持ち上げて見せる。
「ニコラス、いい加減に仕事をしてください」
「これだって仕事じゃないですか」
ケビンはニコラスのデスクの横に立った。
「ふうん」
「なんですか?」
「彼女、こういう顔だったんだ」
「は?」
「俺たち、電話だけのやり取りで、実物は後ろ姿しか見たことがないもんな。
後、不鮮明な隠し撮りの写真」
ケビンはフレッドに同意を求めた。